2011年7月2日土曜日

旬鮮炭火焼 獺祭

旬鮮炭火焼 獺祭(だっさい)

神奈川県藤沢市鵠沼橘1-1-15 富洋ビル1F

tel: 0466-28-0910

open hours: 17::00-
closed: 不定休 (not fixed)

price: 4000yen-5000yen

website: http://dassai.blog114.fc2.com/




店舗入り口
今月のおすすめ★
藤沢駅から歩いて約5分。藤沢駅南口を出て、藤沢OPAの裏手にある小道を歩き、左手に曲がり、その右手の入り組んだビルの中に獺祭はある。探すだけでも一苦労する言わば隠れ家的な割烹。



カウンター席からシャッター
  その店内は、薄暗く、たくさんのお酒が店内のラックに飾ってあるお洒落な雰囲気。明らかに20代のお姉ちゃんが通うようなところではないが、居酒屋でも料理にこだわりたい私はそんなことも構わず、カウンターに通してもらった。もちろん1人ではなく、気の知れる大学時代からの友達と。この日は、女子2人でマッタリとお酒を酌み交わす。笑

ムード溢れる店内のテーブル席
カウンター席 
  この日のお通しは、枝付き枝豆。ちょうどよい堅さに湯がいてあり、しかもこだわりの枝付き!これはお料理も期待できそうだ。

お通し 枝付きえだまめ
メニューを撮影するのを忘れ、メニューの名前や価格を失念。この日は、互いに生ビール1杯ずつ(えびす琥珀)、梅酒2杯ずつ、料理5品を食べて1人4090円。飲んで、食べた割りには安い。食べ物にこだわっているからどれも申し分ない出来で大満足な2人だった。

大根と桜えびのサラダ
大根のシャキシャキ感と桜えびのコクある風味。とても香りよく、トマトの酸味がアクセントになり、美味しいサラダだった。夏の暑い日には、さっぱりと食べれる一品だ。

名古屋コーチンのたたき 柚こしょう添え 790円
  歯ごたえのあると言われる名古屋コーチンは、筋肉質で歯ごたえ十分な食感だった。噛み締める度に鶏の旨みと風味が口の中に広がる。回りを炙り、中は半生。新鮮だからこそできる調理法だ。鶏の下には、ゆずこしょうが敷いてあり、さらに香りをプラスする。ゆずこしょうのさわやかさと辛さが鶏の味を引き締め、豊かな風味を演出してくれる。とってもいいコンビネーションだ。

さばの炙り 柚こしょう添え
  どこかその姿は、和風カルパッチョにそっくり。見た目も涼しげで夏バテ防止にも良い、栄養価高い鯖と紫蘇、胡麻。鯖の臭みは一切感じられず、しっかりと下処理がされていると感じた。炙りを加えることで香ばしさが加わり、そこに紫蘇と柚こしょうの風味。さっぱりとしたポン酢だれにすり胡麻。紫蘇と柚こしょうも青み魚の臭みを消す役割を果たしているのだろう。夏らしい一品だ。

揚げたてさつまあげ
注文受けてから揚げるため、少々時間かかるものの、熱々でホクホクのさつまあげが味わえる。魚(いわしも入っているだろうか)をすり身にし、よく練ってふっくら仕上げているのがよくわかる。一つ一つが丸く成型されており、食べ応えも十分。しょうが醤油と食べると格別。しょうがの風味がさつまあげとに加わり、食べやすくなるのだ。とても家ではまねできない味だ。手間がかかっている。

おにぎり 2個 

締めは、シンプルにおにぎり。具は、おかかと梅。隣に自家製の白菜の漬物。すこし塩気が強く、しょっぱく感じた。米は、ふっくら粘り気ある米で美味しかった。それだけに塩の分量が少し残念だった。塩を加えて、米の甘さを引き立たせるのは解るのだが、明らかにこの旨み、甘みが塩気で隠れてしまっていた。具は、全体的にまずまずと言ったところ。梅干は、もっと塩気のあるものでよし。その分、米にあまり手を加えないでほしい。梅干に十分な塩分があれば、お米の甘みも自然と引き立つからだ梅干しは、決して甘くはないが、塩分の控えめのものだった。おかかは、少し甘めに仕上がっていたが、塩飯とよくなじんでいた。

湯のみがかわいい笑

こじんまりとした店内ながら、店員の気配りはよく出来ていて、飲み物がなくなれば、気づき、声をかけてくれる。こうしたサービスも気持ちよく食べて、食べ物一つ一つ美味しくする重要なポイントだ。なんて言っても土鍋飯がここの看板メニューのようだが、注文してからの仕込みで1時間かかるようなので、今回は注文してる時間がなかった。次行ったときは、頼んでいかほどのものか試してみたいものだ。また一つお気に入りのお店を見つけたのだった♪

2011年7月1日金曜日

花水ラオシャン本店

花水ラオシャン本店

神奈川県平塚市花水台29-4

tel:0463-36-0269

open hours: 10:30-22:00
closed: thursday


price: lunch/ dinner -1000yen

website: http://www.shonanhibees.net/hanamizuraoshiang.html
            http://r.tabelog.com/kanagawa/A1404/A140407/14009705/ (食べログページ)

食べログ 神奈川ベストラーメン2010 第5位!(http://r.tabelog.com/bestrmn/2010/kanagawa/)

店舗入り口


特徴ある黄色のメニュー。そのほとんどが驚きの価格! 


カウンターしかない店内は、いつも超満員。
子供から大人まで幅広い年齢層に愛される庶民派のお店だ。そのお客さんが食べているのは、らーめんではなく、超個性派タンメン。麺は、そうめんのような細い麺に器の底が見えるほど透き通った澄んだスープ。それは、見てもびっくり、食べても衝撃を受ける味だ。平塚の人で知らない人はいないと言っても過言ではないほど今や平塚のソウルフードだ。

ワンカップ酒のカップで出てくるお冷(笑)
左から2番目にあるのは、自家製ラー油。タンメンに入れても良し!餃子にかけて食べても良し!

タンメン 350円
見て驚く理由がわかっただろうか。まず、その具材。中に入っているのは、みじん切りのたまねぎ。シンプルにそれのみ。味はと言うと、その透き通った澄んだスープは、やさしいあっさりした味わいに酸味が鼻につーんと抜けるようなスープ。説明だけでは想像もし得ないような味だ。個性的!麺は、そうめんのようにつるつるとした喉越しのいい麺。夏にはぴったりな麺。その酸味のあるスープとシャキシャキとしたたまねぎの食感がクセになり、通い詰める人が続出しているのだ。また、二日酔いでもさっぱりとお腹にやさしい感じで食べれるのが特徴だ。

その安さも売りでシンプルにタンメンだけだと350円。安いため、これにビールと餃子を付けるお客さんをよく見かける。そんな私もいつも決まってタンメンと餃子を頼む。

餃子 350円
ここの餃子は、注文を受けてからその場で焼いてくれるから食べる頃に表面がパリパリでカリカリに仕上がっている。中は、野菜のみとシンプルであっさりとした餃子だが、これが酸味の利いたスープによく合い、タンメンには欠かせないサイドメニューだ。この餃子とタンメンを交互に食べるのも良し、半ば過ぎた頃に自家製のラー油を入れても味が引き締まって、また一味違った味を演出する!シンプルだが、工夫次第で色んな味の変化を楽しめる一品だ。

たまねぎだけではと思う人は、アレンジを利かせて好きなトッピングをプラスするのも良し。また、既成のメニューもある。この日、家族が頼んだのはネギタンメンとキムチタンメン。そして、焼きワンタン。

ネギタンメン 650円

キムチタンメン 650円

複数トッピングが乗っけても650円。通常のラーメンでは考えられないような価格だ。ネギタンメンは、白髪ネギにチャーシューの千切りをごま油で和えたものをトッピング。そこに、青ネギを彩りに載せたタンメンだ。ネギの風味が存分に味わえるパンチの効いたタンメンだ。ネギだけでは辛さと味がくどいので、そこにチャーシューをプラスし、コクと旨みをプラスしているのだ。

キムチも自家製で酸味があるのが特徴。スープの酸味にさらにキムチの酸味と辛さが増し、すっきりとした味わいなのだ。わかめやネギもうまく調和し、コクを引き出す。韓国の冷麺に味わいはよく似ている。

焼きワンタン 500円
表面がカリカリに焼いてある焼きワンタンは、この香ばしい香りと中のお肉が絶妙。白髪ネギを乗せて、塩で食べるのが通。そのまま食べるのも良し、ビールのおつまみとしてもばっちりだ。

花水ラオシャン、それは鼻水が出るほど酸っぱく、一度通い出したらまた食べたくなるようなクセになるラーメン店。決して、お洒落なお店や食べ物ではないが、そのシンプルさとスタッフの人情に惚れること間違いなし。飲みの締めに一杯のらーめん。こってりもよいが、たまにはあっさりでお腹を労わるのもいかが。

赤坂パストディオ

生パスタバカの店 赤坂パストディオ

東京都港区赤坂2-14-28 鳳月堂ビルB1F

tel:03-3584-2505
open hours: 11:00-23:30 Sat:-22:30 Sun:-21:30
                 lunch time: 11:00-17:00 (everyday)
price: lunch -1000yen 
        dinner  1000yen-2000yen
website:  http://www.akasaka-pastodio.jp/index.html

"生パスタバカ"を看板に掲げるほど笑
親しみやすいアットホームな看板
自然の木をイメージした特徴あるデザインの店内


今や多数のメディアに取り上げられるほど言わずと知れた生パスタ屋さん。看板に生パスタバカと掲げるほど、こだわり抜いた食材で丹精こめたパスタが食べれると評判。さらに、国際グルメ・コンクールで金賞を受賞するなど高く評価されているのだ。「パスタの神様」と言われる高橋圭夫氏から最強の自家製麺と生麺作りを伝授。そのパスタは、バラエティーに富み、野菜嫌いの人でも食べれるといわれる野菜を練りこんだパスタもあるのだ。

picture byパストディオ ブログ http://ameblo.jp/akasaka-pasfe/entry-10831259699.html

 その店内は、独特なデザインをしており、真ん中には自然の木をイメージしたとされるオブジェがどーんと建つ。その回りには天井から吊るされる数々の照明。店内は、それほど広くないのだが、天井が高いせいか開放感、そしてその独特な照明とロジハウスをイメージさせるような壁。何だか落ち着く。

おしゃれな店内の雰囲気に浸り、リラックスしたところでさらにうれしいサービスを発見。それがここのランチタイム。17:00までと少し早めの夕食を食べに訪れても、格安でランチメニューが味わえるのだ。女子を意識をした店の計らいだろうか。ディナーを1000円弱に抑えることのできるお店は、そうそうない。安くて、美味しい、バランスよく食べれるこの三拍子がそろっているのだ。

16:30頃に入って、この日頼んだのがランチメニュー2品とデザート。


渡り蟹のトマトクリーム 1100円
渡り蟹のトマトクリーム は、1日限定20食と貴重なメニューなのだ。トマトクリームとあったので、もっとクリーミーなのかと思いきやトマトの酸味と渡り蟹のエキスのよく利いた案 外さっぱりとしたパスタだった。細目のパスタには、よくソースが絡み、その出汁が口いっぱいに広がり、豊かな香りと味を堪能することが出来る。 トマトの酸味、渡り蟹の旨み、そしてチーズのコク。どれも負けず劣らず主張しているものの、くどくない。とてもバランスの取れたパスタだ。

生ウニとイカの「うに」クリームソース 950円
生ウニとイカの「うに」クリームソースは、生クリームとチーズを主役にしたいわゆるクリーミーなソース。平打ち麺は、その表面の面積が広いため、さらにクリームが絡み、よく染み渡る。濃厚だが、そこにはウニの磯の香りが加わり、出汁もよく利いている。見た目ほどくどくないのが特徴だ。

さらに、プラス150円すれば、サラダとドリンクを付けることができる。


ティラミス 450円
 ティラミスは、生地がソフトで口の中に入れた瞬間に溶ける。マスカルポーネチーズがよく利いた甘さ控えめで少し酸味のあるクリームに苦味で引き締めるココアパウダー。コーヒーの香りも良く、これらの食材を引き立てる。大して量はないが、少しで大満足するデザートだった。

 全体的に大満足な内容だった。パスタは、モチモチとした食感。生麺ゆえにパスタのクリームがよく絡み、一本一本噛み締めて味わうことが出来る。この独特の歯ごたえとソースの沁み具合は、乾麺では作ることのできない絶妙なバランスとタッチ。モチモチとした食感は、少しでも満腹感が味わえ、食べ応えも十分。
  
 生パスタの唯一の欠点と言えば、まとまって固まってしまうこと。モチモチのパスタが互いに絡み合い、塊となってしまうのだ。ゆるいソースはそれを解く役割を果たしているものの、今回のように少し濃厚なものを頼むと結果固まってしまう。他店ほどクリームソースがこってりとしておらず、さらさらしているのもそれを防ぐための策だろう。それが逆にソースをあっさりにし、くどさでクリームの味をごまかさないところがまた良いところ。違った意味で、ここにもう一人生パスタバカが誕生した笑 きっと多くの人を魅了しているに違いない。ぜひ会社帰りに立ち寄ってみては。
 

2011年6月29日水曜日

森羅本店 ~飲茶の会~

森羅本店 ~飲茶の会~


神奈川県小田原市本町2丁目14-16

tel: 0465-23-0318
open hours: lunch 11:30-14:00
                dinner 17:00-22:00

website: http://www.0465.net/omise/shinra-honten/
price: lunch 1000yen-2000yen
        dinner 3000yen-5000yen

Note: this event taken place on June 26, 2011 was a lunch/ dinner course presentation for regular visitors noticed in advance. 

注意: 飲茶の会は、事前に開催の告知を受け、当日は終日店舗貸し切りにて行う完全予約制のイベントです。

日時:平成23年6月26日(日) 昼の部 12:00~ 夜の部 18:00~
会費:4000円

飲茶の会メニュー
前菜 1品目 チャーシュー
 
チャーシューは、はちみつ漬けにしてあるのだろうか表面に光沢があり、つや良く仕上がっていた。肩ロースを使用している割には、少し固めで若干甘め。個人的には、もう少し塩気があるほうが好きだが、肉の臭みは一切感じられず、肉の脂身がとても美味しかった。

前菜 2品目 なます
  なますは、かぶ、しょうが、にんじんを甘酢につけたもの。そこに中国山椒を使用し、ピリっと引き締まる味付けにしていた。全体的に甘いものの、中国山椒の香りとしびれるような辛さがアクセントになって、シンプルながらも工夫の凝らした1品だった。

小籠包

  小籠包は、上の部分はスープを閉じ込めるためだろうか皮の部分が若干厚く感じた。そして、出来立てが出て来たものの、もう少し熱々でもよかった。(どうしても他の参加客と合わせて一遍に持ち運ぶからその間に冷めてしまったのだろう。)スープ、味ともに申し分ない塩気で豚の脂の風味で旨み、コクを補っていた。そこにしょうがと香酢のアクセント。絶妙の組み合わせだ。

焼きフカヒレのコンソメスープかけ
フカヒレを焼くとは、前衛的なアイデアだ。皮の剥いた焼き茄子と表面を炙ったフカヒレにコンソメスープをかけたもの。薄味で素材本来の食感、香り、風味を存分に楽しめた一品だった。フカヒレは、炙ることによって香ばしさが増し、コンソメのコクと加わり旨みへと変わる。手の込んだ一品だ。

小海老のモチモチクレープ包み
プリプりとした海老が姿を覗かせる
  飲茶でもよく目にする一品だと思うが、これもシンプルそうに見えて、実に手の込んだ一品だ。海老を一度油通しし、プリっとした食感と色のツヤを出す。上新粉のようなもので生地を作り、そこに具材を巻いていく。ソースは、中国醤油と日本の醤油と水によく炒めたねぎ油。あと引くような香ばしさにぷりぷりともちもちとした食感。添えてあるシャンツァイと一緒に食べれば、さわやかな香りが加わり、ねぎの香ばしさと醤油の塩気によく合う。

鶏と魚介の茶巾包み
中身は、たくさんの具材  
  12品頂いた中で私が一番気に入った一品がこれだ。なんと言ってもその手の込んだ仕事には、圧巻。まず、包んである茶巾に見立てたものは、実は卵白を薄く引いて、焼いて、具材を包んだ後に蒸したものだ。その具材は、鶏肉、いか、しいたけ、海老、たけのこと香り、出汁の出る食材をふんだんに使用している。ベースのスープは、シンプルに中華スープだが、具材が出汁のコクを出す役割を果たす。とにかく美味しい! そして、刻んである緑色は三つ葉を細かく刻んであしらったもの。シェフは、彩り、香りと細部までこだわり、決して妥協をしない。

小田原鯵の北京ダック風
断面写真
シェフは、工夫を凝らすだけでなく、地元の食材、旬のものを取り入れることも忘れていなかった。細部まで客をもてなすその心はすばらしいと思った。小田原の鯵をフリッタのように揚げ、レタス、千切りのきゅうりを加え、北京ダックを食べるときの皮で巻いたもの。中に入っているソースは、旬の梅を使った梅肉のソース。思った以上に果実感があり、甘い。ソースというよりかは、梅のジャムかもしれない。梅肉のソースを使用することで鯵の青臭さかき消す役割も同時に果たしているのだろう。驚きの連続だ。

半ば過ぎて、この量。とても全部で4000円とは思えない凝った料理の数々。私は、このときすでに腹6、7分目。でも、この先もいつものように厳しい目で料理の数々を評価していく笑

帆立貝の焼餃子

断面写真
いわゆる私たちの想像する焼き餃子とは、一風変わったものが出て来た。表面は、カリッと、中はふわっともちもち。ここにもシェフのこだわりが伺える。中に使用している食材は、くわいと貝柱。シンプルだが、くわいのシャキシャキとした食感。貝柱の出汁がモチモチの生地に染み込み、風味が口の中全体に広がる。一番下に豚の背油を敷き、ダンチン?という片栗粉でつないだ食材をミルフィーユ状に重ねていく。一番上には、刻んだパセリ、卵の黄身、ハム。これを一度蒸して、さらに表面がカリカリになるまで焼き上げる。どの食材もインパクトがあるが、主張しすぎることなく、うまくバランスが取れている。不思議な食感と味のコラボレーションに感動。

和牛肉のシチュー四川風
フランス料理で出てくるようなシチューほどくどくなく、牛すじ肉としいたけの出汁のよく利いたシチューだった。味は、オイスターソースを使用したような風味だが、オイスターソースは使用せず、豆板醤とにんにく、お肉の出汁を合わせて煮込んだそうだ。この料理は、一歩間違えると機内食で出てくるようなあんかけご飯にもなってしまう。その調理方法は、紙一重だ。豆板醤の塩気が強いため、白米を添えて食べるとちょうど良い。

しかし、料理も終盤へと近づき、ここでシチューは個人的にかなりきつかった。


地鶏の薬膳スープ
鶏ベースのシンプルなスープは、黄金に輝いていた。具は、シンプルに出汁のとった地鶏のみ。味付けは、塩+薬膳(香辛料)。シチューのあとにすっきりとしたスープ、口の中に染み渡る鶏の出汁とすーと喉に効く香辛料。良い口直しになった。

胡麻団子
  これも飲茶では定番のデザートだが、ここでもシェフは工夫を凝らし、餡に想像もしないある食材を使用していた。餡は、甘しょっぱいバランスの取れた甘さだ。そして、油も多少吸っているからかサラっとしたゆるい餡だった。そこに若干だが、酸味が加わる。この酸味こそが想像もし得ないある食材の正体。それは、レーズンだった。刻んだレーズンを使用し、餡のくどさを最小限に抑え、油で揚げる。胡麻の香ばしさと餡のほど良い甘さがよく絡み合う。うん。ただただ驚くばかり。

杏仁風味のアイスクリーム 苺ソースかけ
 最後のデザートは、なんともさわやかで可愛らしいデザートだった。バニラビーンズをふんだんに使ったバニラビーンズにアーモンドパウダーの豊かな風味。クリーミーな杏仁豆腐のような味わいだ。そこにさわやかさをプラスする生クリームと苺のソース。苺の甘酸っぱい味とベリーの風味は、杏仁の香りを殺すことなく、うまく引き立てる役目を果たしている。揚げ物続きだっただけにこの爽快なデザートは、すんなりお腹に収まり、口に残るくどさを一瞬にしてかき消してくれた。シンプルに美味しい。

全体的に大大大満足の内容だった。こんな手の込んだ料理と食材を使ったお料理を提供して4000円は、返って申し訳ないくらい。今回は、家族と参加したが、中には1組10人の団体で全員が料理研究家とプロも参加していた。プロをも魅了して虜にする料理を提供する森羅。そのコストパフォーマンスは、毎回驚かされるほどすばらしい出来。ぜひ一度試してみては。